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2015年6月アーカイブ
618日(木)に九大医系学生サポートセンターでは、医学生ミーティングで医療訴訟の学習会を行い、4名の学生が参加しました。前回のミーティングで学生から「医療訴訟」について学びたいと要望が出され具体化したものです。講師に、患者の権利オンブズマン理事で、はかた法律事務所の前田牧弁護士をお呼びしました。

 

医療訴訟について学ぶのは初めてでしたが、前田弁護士の説明は大変わかりやすく、頷きながら聞いていました。講義の中では、実際に前田弁護士が担当された事例をもとに「この事例をどう考えますか?」と問いかけがありました。学生の考えでは十分に手を尽くしたと思えたケースですが、病院側が損害賠償を請求されたという結果を聞いて学生達は驚いていました。しかし、前田弁護士から「皆さんに伝えたいのは患者さんのことを考えて、しっかり医療行為にあたれば訴えられることはない。だから自信をもってください。」と言葉を頂き、学生も「患者さんと信頼関係を作ることが大切だ」と感じたようです。

 

最後に、以前病院での勤務経験があり、現在は弁護士として民医連や多くの病院と関わっている前田弁護士より「弁護士として働いていると患者の権利という言葉すら感じられないような病院もあるが、民医連は患者の権利をしっかりと守ろうとしていることがよく分かる。皆さんも頑張ってください」というメッセージが送られました。



by chidoribashi

後期研修医合宿が2015523日〜24日に福岡市近郊の糸島で開催され、3年目から5年目の医師と指導医の12名が参加しました。


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講師に川崎協同病院の和田淨史医師を迎え、臨床倫理、求められる地域包括ケアと民医連のこころ、チーム医療、患者・医師関係と上級医・研修医について講義とグループワークを行いました。今回の合宿では、初期研修の2年間とは違った「後期研修医」ならではの学びや悩みについても、よいディスカッションができました。懇親会では、5年目医師の瀬木医師、竹邉医師から「私の後期研修体験」と、お互いの他己紹介も行われ、大変盛りあがりました。研修医、指導医との親睦を深める貴重な2日間となりました。



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参加者の感想


・倫理の問題でもやもやとしていたことがあったので、話を聞く事ができてよかった。


・チーム医療について、具体例を交えて伝えてもらい分かりやすかった。いろいろな職種の視点から解決策があり、それを進めるのが医療だと思うし、それをまとめるリーダーとしての医師の力も大切だと思った。


・チーム医療の大切さを痛感させられた。明日からの医療で「自分の腕をみがく」ことを続けていきながらも、謙虚に周りの職種と連携して励んでいきたい。



by chidoribashi
 

今年4月に千鳥橋病院に入局した1年目医師4名が、ふくおか健康友の会のマーガレット班会に527日初めて参加しました!研修医は初めての班会にドキドキでしたが、班の方からお赤飯と手作りお菓子プレゼントもいただき、健康講座や質問コーナーなどで楽しく交流することができました。

翌週6月3日にはパピヨン班会に2年目医師1名と1年目医師4名が参加し、昼食に親子丼をいただき、自己紹介や脳トレをして班員の方と交流しました。班員の方からは、「優しいお医者さんになってください」というお言葉もいただきました。


 




1年目医師はこれから2年間班員としてマーガレット班会(福岡市東区名島)、パピヨン班会(福岡市博多区千代)に参加します。研修医にとっては、病院から出て、地域の人の声を直接聞く、患者さんや患者さん家族の思い、悩みを聞くことで、病気を診るだけでなく、患者さんの生活や背景を知る貴重な経験にもなります。

病院の理念でもある、「安心・安全・信頼の医療」、「安心して住み続けられるまちづくり」、そして「HPHヘルスプロモーション活動(患者、地域、職員の健康づくり)」のためにも、1年目から班会に参加することで大きな学びの場となっています。



 

また、友の会会員のみなさんは、病院の健康まつりや、研修医の研修修了式、医療の質向上集会等病院の行事などにも参加してくださり、研修医や医師たちをいつも温かく見守り励ましてくださっています。

友の会のみなさんこれからどうぞよろしくお願いします!



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ふくおか・さが民医連の新歓企画として、「リアル医療体験」が66日(土)に健和会大手町病院(北九州市)で開催され、佐賀大学、九州大学の医学生が参加しました。

 

開始前に医学生からは、「普段は座学ばかりでモチベーションが下がっているが、これを機会に勉強への意欲を上げたい」との意気込みが聞かれました。体験では大手町病院外科の中沼医師の指導のもと、緊張性気胸を疑う患者が運ばれてきた時に、初期診断からセカンドの治療につなげるまでを、モデルの人形を用いて参加者それぞれが実演しました。その後、ICUHCUと年間救急車搬入台数約6000台のERを見学し、「自分たちが体験した診断をこの場で瞬時に全てやっていると考えると先生達はすごい。」との声が挙がっていました。自分の目で見て、考えて、実際に体験してみるという大学では学べない充実したものになりました。

 

学生からの感想


・以前習った救命の措置よりもより更に詳しく初期対応を学べ、とても実のある1日になった。

ERICUではスタッフが患者さんにつきっきりで、緊迫している様子が伝わった。

・普段大学で学んでいることと、実際にやっていることは全くの別物でこれからこういう機会があれば積極的に参加して学びたいと思った。

・今回担当して頂いた先生方は本当にすごいと思った。とても3年目や5年目には思えなかった。

・実技体験は難しかったが、とても楽しかった。普段の病院実習では体験できない実技ができて貴重な時間になった。



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中沼医師による外傷診療講座を真剣に聞く学生。


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人形を使い緊張性気胸の初期診断を体験中。

 


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橈骨動脈、感じることができるかな?

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九大医系サポートセンターでは5月21日5月度の九大医学生ミーティングを開催、医学生6人が参加しました。


今回は医学生からの要望で、「患者さんの立場に立ったコミュニケーションとは何か」についての学習会を行いました。講師には、九州大学で模擬患者を17年務められ、「ファイナルステージを考える会」世話人の山本和子さんをお迎えしました。


山本さんから、患者は恐怖心をもって病院に来ている、ご自身ががんと告知された後頭が真っ白になりパニックになったお話など患者としての思いを語りました。また、模擬患者として携わる中で、「学生さんには部活やアルバイトなど大勢の人と関わって欲しい。またコミュニケーションの工夫がたくさん詰まった本を学生の間に読むことをお勧めしたい。」と思いを話されました。


お話の後は、がん告知と認知症のロールプレイを行いました。医師役を担当した学生からは、「途中で苦笑いしてしまった。患者さんへ配慮して話す事が出来なかった。」「専門の外来を案内したときに断られたらどうしようと不安だった」など感想がありました。


千鳥橋病院の有馬医師(総合内科・地域包括ケア病棟医長)よりデモンストレーションをしてもらい、学習をさらに深めることが出来ました。ロールプレイ後は、臨床実習で患者さんと関わる中での疑問などを話し合い、患者さんの視点や気持ちを学びました。臨床実習中の学生はもちろん、大学では座学中心の低学年の学生にとっても貴重な学びとなりました。



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ファイナルステージを考える会理事の山本さんと有馬D


学習会感想


  • コミュニケーションの難しさを感じた。ストレートにはっきり伝えた方がいい場合もあるし、反対にぼやかしながら話すべき場合もある。状況に応じて判断が必要だと思った。

  • 患者にとって医師からの言葉だけではなく、表情や話しかける態度がかなり印象に残るということが一番印象に残った。

  • 患者さんに話すときにどこまで崩した言葉にするのか、どこまで曖昧にせずに伝えるべきなのか考える機会になった。

  • 前から気になっていたことの多くをこの学習会で聞く事が出来て良かった。患者さんの好みや状況を読み取って対応を変えていくことが出来るのがコミュニケーション能力の中心になるのかなと思った。


九大医系サポートセンターでは、大学では学べない患者さんの生活、貧困、公害、熱中症、ホームレス医療支援、高齢者、障がい者の抱える問題など様々な学習会の場を提供しています。

また、千鳥橋病院が所属する民医連では、各大学の近くに医系学生サポートセンターを開設しています。学習会をはじめ、昼食会・夕食会なども開いていますので、お気軽にお越しください。

http://www.chidoribashi-resident.jp/igakusei/support.html





by chidoribashi