「サリドマイド事件の被害をとおして」福岡佐賀民医連 第4回薬害学習会
サリドマイド剤は、それを服用した人の直接作用として、神経系の障害、妊婦から重症の四肢の欠損症や耳の障害などを生じさせました。特に「妊婦にも安全」と宣伝したために妊娠時のつわりに使われ、胎児被害が増加しました。
日本では、ドイツなどに比べ国の対応が遅れ、1962年9月にようやく販売が停止されましたが、徹底した回収はなされず、販売停止後も被害が起きました。販売停止の遅れと回収の不徹底により、被害者の数は2倍に増えたといわれています。
今回の講師である増山さんはサリドマイド事件の被害者であり、「薬そのものが悪いのではない―2度と同じような被害を起こさないために」と活動されています。
サリドマイド事件の被害やその増山さんの人生、サリドマイドの再販売や一般医薬品のインターネット販売もあわせ、教科書では学べない被害者からの声を聞き、今後の活動に活かしましょう。一般の方、学生、医療に関わる方、薬害根絶の活動にかかわっている方などの参加をお待ちしています。
講 師:増山ゆかりさん (公益財団法人いしずえ 理事)
http://www008.upp.so-net.ne.jp/ishizue/aboutthalidomide.html
日 程:5月16日(金) 18:30~20:00
場 所:福岡佐賀民医連 会議室 福岡市博多区博多駅前1-19-3博多小松ビル2F
お申し込み・お問い合わせ
http://www.chidoribashi-resident.jp/toiawase/
件名に「薬害学習会の件」とお書き添えください。
千鳥橋病院 医局事務部
TEL:092-651-2167(直通)
「民医連の医療と研修を考える 第35回医学生のつどい」3月つどいが開催されました
3月24~26日に「第35回医学生のつどい」3月つどいが東京で開催され、九州大学と佐賀大学、長崎大学から6名が参加しました。
今回のつどいの参加者数は医学生65名(うち新1年生7名)、医師・職員を含めると130名を超える参加となりました。
テーマ:「なぜ医師が平和を学ぶのか」
講演:「医療のプロフェッショナリズム、プロフェッショナリズムから見た平和の問題」
講師:和田浄史医師(川崎協同病院外科)医療者に求められることは何か、民医連の目指す医療とよい医療とは、プライマリケアの専門性などの話をされ、熱い講演に多くの学生が聞き入っていました。
フィールドワーク:
①靖国神社と遊就館、新宿陸軍医校跡地
②東京大空襲戦災資料センター、第5福竜丸展示館見学
ガイドの方の解説もあり、充実したフィールドワークになりました。
研修を考える企画では、5名の医師がブースに分かれてそれぞれの経験を話し、初期研修や専門研修についての理解を深めました。
活動報告:青森からは「SDH(健康の社会的決定要因)について」、福岡はKOMSAで学んだ「貧困とヘルスプロモーション」に関して九州大学の3名が発表を行い、各地の医学生の活動報告が発表されました。
次回は、5月つどいが5/24~25に東京で開催されます。また、毎年最大のつどいとなる夏のつどいは「地域医療」をテーマに愛媛で開催される予定です。
春休み高校生一日医師体験を開催しました
3月24日と28日の2日間にわたり、春休み高校生一日医師体験を行いました。13校から63名が参加しました。
初めはとても緊張した様子でしたが、グループに分かれて学習会や手技、病院探検などを一緒におこなううちに、終了時には和やかな楽しい雰囲気になっていました。午前は、レントゲン読影学習会、血圧・血糖測定、病院探検(薬剤部、千代診療所、リハセンター、メディカルフィットネス)、昼食休憩後には研修医より高校生にむけて、自身の経験や学生時代の話も交え、激励メッセージを贈りました。
閉会後は、希望者のみ「LGBT(性的マイノリティ)について」をテーマに、有馬医師による集団討論を行いました。今回初めての取り組みでしたが、参加した学生からは「なかなか体験できないのでとても貴重だった。」、「視野を広げることが出来てとても充実していた。」、「初対面の人にこんなに意見を言えたのは初めてだった。」などの感想があり、役に立ったという感想が多く出されました。
千鳥橋病院で働く医師の中には、高校生の頃に一日医師体験に参加した事がある医師もおり、一日医師体験は、医療の現場を知ってもらう良い企画となっています。当日参加した高校生のみなさんありがとうございました。
次回は夏休みに予定しています。詳細が決まりましたらHP、Facebook千鳥橋病院研修医と医学生のページでお知らせいたします。
【参加学生の感想】
・医師という仕事がどんなものであるか理解が深まった。
・レントゲンからいろいろな病気を見つけるのは、とても難しいことだと思った。
・勉強のモチベーションが上がった、できることならまた医師体験に参加したい。
・医師への質問コーナーでは、大学受験に関しての多くのことを発見できた。
・HPH制度をはじめとして、地域医療に大きく貢献していて、欠かせない病院だと思った。